2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

関手圏の subobject classifier

C を 任意の(小さな)圏、Sets を集合圏として、SetsC の形をした関手圏の subobject classifier を構成してみる。ネタ元はAlgebra in a Topos(PDF)。 subobject classifier Ω は関手圏 SetsC の対象だから関手 Ω: C → Sets。Ωの対象部分を以下のように定義す…

sieve と cosieve の定義

圏 C の対象 X について X 上の sieve とは、X へ向かう射(0個、複数可)からなる放射状の図式 S で、 任意の射 f ∈ S と射 g が g ; f と結合可能ならば、g ; f ∈ S をみたすものをいう。 上の条件を "closed under precomposition with morphisms in C"、あ…

CLTT 補題 2.6.5 (Lambek)

昨日の読書会で未消化だったので復習. 補題 2.6.5 (Lambek) T-始代数 φ: TY → Y は iso. 下の図で考える. Tf Tφ TY────→TTY────→TY | | | |φ |Tφ |φ | | | ↓ ↓ ↓ Y────→TY ────→ Y f φ左の四角は φ が始代数だから f が唯一つ存在することで保証さ…

スライスカテゴリーの図式の書き方

スライスは、圏から新しい圏をつくるそこそこメジャーな方法。定義の一例を書いてみる。圏 C とその対象 X に対してスライス X/C とは 対象: X → A なる射。A は C の任意の対象。 射 : f: x → y は、C の射 f で x;f = y (in C) を満たすもの。 という圏。…

極限から余極限をつくる手順

「トポスは有限余極限を持つ」で概略だけ紹介した、余極限をつくる手順をまとめてみる。以下の話は全て任意のトポスで可能な構成になっているが、集合圏を思い浮かべればいいと思う。 P をパワーセット関手(反変、自己関手)、ε を P2 コモナド*1の余単位とす…

像と逆像

よくわからなくなるのでメモ。とくに順像のほう。 「\」は集合差、「-c」は補集合をとる演算。X、Y は適当に解釈する。 行って来い X⊇f(f-1(X))X⊆f-1(f(X)) 関係 順像逆像 X⊆Y ⇒ f(X)⊆f(Y)X⊆Y ⇒ f-1(X)⊆f-1(Y) 演算 順像逆像 ∪f(X∪Y)=f(X)∪f(Y)f-1(X∪Y)=f-1…

Conceptual Mathematics Article IV Exercise 17 で挫折

Conceptual Mathematics Article IV Exercise 17*1を解こうとして行き詰まった。 問題は以下。S は集合圏で、B はそれぞれの圏の対象。 In S, S↓↓, and S◯, sums have the property that any point of B1 + B2 comes via injection from a point of exactly …

「点」全体は極限

集合圏のように、極限と余極限が常に存在する場合に、面白いことが言えるのでメモ。以下は集合圏で書くが 一般化は色々できると思う。 Sets を集合圏とする。任意の圏 C と任意の関手 J: C → Sets があるとする。J ∈ |SetsC|。J は Sets 内の図式と思ってよ…

普遍射と関手の表現可能性の関係

圏論の基礎(マックレーン)などで極限の定義に用いられている普遍射*1の概念と, 関手の表現可能性の間にはっきりした関係があったので書いておく. 普遍射と関手の表現可能性 マックレーンに書いてありそうだけど書いてない内容. *2 関手 F: D → C と c ∈ |C| …