メモ

定理28

G=Gal(E/K) として、 E×G-加群と思う。同じことだが、群環Z[G]を環とする加群と思う。
GE× 係数1次コホモロジーを考える。具体的な式は Wikipedia にある。ちなみにこの群コホモロジーの具体的な表式は、河田では標準鎖複体を用いたものとして出ている。
ネーター等式の解というのは1-コサイクル Z1(G, E×) の元。α/σ(α)1-バウンダリー B1(G, E×)の元の逆数。
定理は、1次コホモロジーが消えることを主張している:

H1(G, E×)={1}

巡回群コホモロジー

一旦離れて、巡回群の群コホモロジーの一般論を行う。河田ではこれを、標準鎖複体を使わず、ノルムを用いた方法で計算している*1巡回群 Cm の生成元を σT=(σ-1)N=(1+σ+σ2+…+σm-1) として、1次コホモロジー

H1(Cm, B) = ker(N)/Im(T)

定理30(=定理90)

戻って、 G=Gal(E/K)巡回群である場合を考えると、上記の二つの事実から定理90を得る。

Ker(N)/Im(T) = NE× / TE× = {1}
NE×〜TE×
NE× = { α | N(α)=1 }
TE× = { σ(α)/α | α ∈ E× }

*1:河田では、巡回群の位数とコホモロジーの次数が共に n で表されているが別ものである。