Conceptual Mathematics Article IV Exercise 17 で挫折

Conceptual Mathematics Article IV Exercise 17*1を解こうとして行き詰まった。
問題は以下。S は集合圏で、B はそれぞれの圏の対象。

In S, S↓↓, and S, sums have the property that any point of B1 + B2 comes via injection from a point of exactly one of B1, B2.

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このうち S↓↓ の場合を考える。
問題の意味をはっきりさせると、以下のようになると思う。

S↓↓(1, B1 + B2) 〜 S↓↓(1, B1) + S↓↓(1, B2)
を示せ。

関手 S↓↓(1, -) は、以前の記事より、関手 lim になる。これで書き直すと、

lim(B1 + B2) 〜 lim(B1) + lim(B1)
を示せ。

となる。
2 つの対象 B1, B2 をポイントする関手を J:2S↓↓ とすると、左辺の + は colim(J) と書ける。右辺の + は集合圏での直和だからこれも colim で書ける:

lim colim(J) 〜 colim(lim J)
を示せ。

関手の「適用」はカッコで、関手の結合は単に並べて書いた。
意味としては、lim が イコライザーをとることで、colim が直和をとること。つまり左辺は「2 つの平行対の直和をとってできた平行対のイコライザー」で、右辺が「2 つの平行対それぞれのイコライザーの直和」となる。問題が、イコライザーと直和の順序交換に帰着された。

ここまで抽象的に書いて、極限と余極限の交換、あるいは極限を保存する関手の話になったと喜んでいたが、ここから先にいくうまい方法が全く分からず挫折した。結局、集合の要素を取って写像を構成し、この同型が成り立つことを示したが、完全に負けた気分。

最後の詰めのかっこいいやり方を知ってる方がいたら是非教えていただきたいです。

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