順序集合で圏(6)

の続き。

順序集合のフィルターとイデアルについて。
半順序集合の部分集合がある条件を満たすとき、フィルターであるという。通常の定義はフィルター (数学) - Wikipedia参照。またその双対概念をイデアルという。これをカテゴリカルに表してみる。

半順序集合 D の部分集合 F がフィルター
F が非空なフィルター圏でかつ、F ↓ D = F ↓ F。
半順序集合 D の部分集合 I がイデアル
I が非空な余フィルター圏でかつ、D ↓ I = I ↓ I。

単項フィルター、単項イデアルというものが定義できるが、圏の言葉ではスライスのことになる。

x によって生成される単項フィルター
スライス圏 x / D
x によって生成される単項イデアル
スライス圏 D / x

コンマ圏 x ↓ D = x / D、D ↓ x = D / x で D は半順序集合全体であるが、これより小さくするとフィルター/イデアルになるとは限らない。