テストに出ても怖くない、覚えやすいデカルト射
以前、デカルト射の定義について書いたが、あれはとても覚えにくいしイメージもしづらい。そこで同値な性質で覚えやすい、わかりやすいものはないものかと考えてみた。
手元に証明はあるが、ここではめんどくさくて省略してしまった。なので、あまり信用せず検証して、間違ってたら是非教えて欲しいです。
準備
同じ圏に属する codomain が等しい射 f、g に対して、射の集合 Lifts(f, g) を次のように定義する:
h ∈ Lifts(f, g) ⇔ h ; f = g
下の図も参照。
デカルト射と同値な条件
p: E → B を関手とする。
E の射 f がデカルト射である。
⇔
任意の E の射 g (ただし f と g の codomain は等しい)に対して、関手 p から誘導される写像 p*1p: Lifts(f, g) → Lifts(pf, pg) h |→ phが全単射である。
写像 p の終域については、写像 p が関手 p から誘導されることから well-defined である。
デカルト射の定義そのものよりこの条件の方が(Liftsの導入をしても)主観では覚えやすいような気がする。
実際に使うときにこのほうが便利かどうかはちょっとわからないが、CLTTの簡単な演習問題はつまらず解けた。
*1:面倒なので同じ記号を使う。