不完全性定理

林晋つながりでhttp://www.shayashi.jp/HistorySociology/IAmHistorian.htmlというのを見つけたので読んだ。これがかなり面白かったので、ゲーデル 不完全性定理 (岩波文庫)を買って読んでみた*1
これがめっぽう面白い。論文の翻訳以外の歴史解説と論文解説が面白い。スノーグローブもブートストラップも出てくる。
2月の檜山セミナーの懇親会で、「なんでラムダ『抽象』って言うの?」という話が出たが、そのルーツらしきものも書いてある。
そこをちょっとメモ。論理式と集合の関係で

転換
述語 P(x) から集合 A = {x|P(x)} を作る。内包的定義。
還元
集合論の式 a ∈ A から、論理式 P(a) を導く。

という説明のあと、284ページに

ゲーデル*2の論文以降, このような「転換と還元」の仕組みを持つ抽象的システムが色々と研究されている。そういうシステムでは, 「転換」が抽象, 「還元」が適用と呼ばれることが多い。

と書かれている。ラムダ抽象、関数適用もこの例なんだろうなあ。

かなり面白いし、文庫なので持ち歩きにもいいし、700円と安く失敗してもあまり痛くないので買えばいいと思う。

*1:今は読み返し中

*2:ゲー出ると変換されるのは何とかならないのか。